第2回[関西]高機能 塗料展 出展詳細レポート

当社は、2019年5月22日から24日にかけて開催された第2回[関西]高機能 塗料展に出展し、立体的質感を表現できるインクと塗料との総合加飾技術「デジタルコーティングシステム」や、塗料のにおいを極限まで抑えた室内用ゼロVOC水性塗料「COZY PACK」など、ユニークな製品や技術を展示いたしました。

おかげさまでDNTブースは、大変多くのお客様にお越しいただく大盛況となりました。お忙しいなか弊社ブースにお立ち寄りくださり、誠にありがとうございました。

展示会におけるDNTブースの様子

展示会で多く頂戴したご質問

DNTデジタルコーティングシステム【インクおよび塗料によるインクジェット加飾システム】

展示会での見本板の仕様を教えて欲しい
  1. 見本板の基材(アルミ板・ケイカル板・アクリル板)に対してプライマー層やシーラー層で各基材への密着性を確保
  2. その上のベース受理層では、色素安定性を付与
  3. 次に、インクジェットプリンタで木目柄やカーボン柄などを印刷して再現
  4. 最後にトップコート層にて、意匠層の保護や光沢調整を施す
木目調の凹凸質感について、どうやって再現しているのでしょうか。
  • 透明(クリア)のUVインクを使用し重ねて印刷することで、インクが積層され導管や節のような質感を表現しています。
DNTデジタルコーティングシステムの特徴を教えてほしい。
  • 最大の特徴は、インクジェット加飾と塗料の複合塗膜を形成し、工業製品へ高い意匠性を付与できる点です。
  • 自由で多彩な意匠を様々な工業製品に付与でき、デジタル生産により小ロット・多品種対応も可能です。
  • 高耐候性トップコートとの組み合わせによって耐候性を持たせられるため、屋外でも使用可能です。

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ケルビンα2.5【インフラ設備補修用 はく離抑制型塗料】

従来製品レベルの塗膜性能(防食性・膜厚・付着性)はあるのでしょうか?
  • ケルビンα2.5は従来の弱溶剤形2液変性エポキシ樹脂塗料をベースとして線膨張係数を鋼材の線膨張係数に近づけた製品であり、その塗膜自体の品質はベースとなる製品と同一ですので、耐久性に関わる品質は作業性含めて同一です。
素地調整は不要なのか?
  • 本塗料は線膨張係数を鋼材に近づけることで、熱影響による鋼材と塗膜の伸縮・タワミの差を抑制し、剥離を抑制するという製品です。
  • その効果を付与するためにも素地調整により本塗料を既存塗膜に強く付着させることは前提となりますので、通常の塗装作業同様の素地調整は必要です。
既存塗膜の付着が全体的に無くても、既存塗膜の剥離抑制が可能でしょうか?
  • 本塗料を脆弱した既存塗膜上に塗布することで、従来であれば塗り替えを行ったことで剥離していた不具合を、抑制する効果が期待できます。
  • ただし、既存塗膜の状況や本塗料を塗布する膜厚などにもよりますので、これを保証するものではありません。
旧塗膜の膜厚に対して、ケルビンの塗り回数は何回になるのでしょうか?
  • 旧塗膜の仕様によって各塗膜の線膨張係数が変化するので、一概に決めることはできません。
はく離を抑え込む力はケルビンα2.5に塗り重ねる中塗・上塗面に対しても働くのか?
  • はく離抑制力は中塗・上塗に対しても働きます。
  • ケルビンα2.5の塗膜によって旧塗膜の熱による伸縮幅を抑え、鋼材と塗膜の界面にかかるストレスを低減できます。
  • この伸縮幅を抑える効果は塗り重ねる上塗にも同様に作用します。

【補足】
塗り重ねる中・上塗とケルビンα2.5の線膨張係数が違うことから、その界面においてもストレスがかかるものの、ケルビンα2.5(変性エポ)と構造物用中塗(エポキシ)では樹脂系統が同一であり、元来塗り重ねによる付着の相性は良好です。
一方で、鋼材と塗膜の界面では付着力が低下しているので、ケルビンα2.5と中塗の界面で剥離が発生するより以前に、鋼材との界面で剥離を引き起こす可能性が高いと考えられます。
抑え込む力は、塗り重ねる中・上塗に対しても効果があるので、新設時へ適用可能なαシリーズの開発も行っております。

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サビシャット【塗布形素地調整軽減剤】

サビシャットを使えば素地調整が不要になりますか?
  • サビシャットは素地調整が不要になるものではなく、従来の物理的素地調整を塗布形に転換することで素地調整作業の省力化が可能となるものです。
  • 素地調整が塗膜寿命に与える影響は非常に大きく、塗膜寿命に及ぼす寄与率は約50%とも言われています。このため、脆弱な錆が残存したまま塗替を行っても期待する耐久性を得る事は出来ません。
  • サビシャット塗布前の素地調整としては、塗面の塩分や油脂、塵埃などの付着物を除去し、付着力のない浮きさび等はマジクロンなどで除去してください。
  • サビシャットの効果についての詳細はこちら(サビシャット|注目製品特集)をご覧ください。
サビシャットは下塗りとして使用するのでしょうか?
  • サビシャットは下塗塗料ではございません。素地調整の一環として下塗前に使用してください。
  • 下塗では外部からの水分・酸素遮断効果が求められるため、膜厚付与の機能が必要となり、高粘度化が必要になります。
  • 高粘度化すると逆に錆層内への含侵力が低下し、錆層深くの腐食因子除去効果が低下するため、あえて高粘度化せず錆層へ含侵しやすい製品とさせて頂いております。
  • したがって下塗としてではなく、素地調整の一環として下塗前にさび層にのみ使用し、その後下塗塗料を塗装してください。
新設の部材に使用すれば、さびの予防保全として機能するのでしょうか?
  • サビシャットはさび(赤さび)に対して効果を発揮します。
  • 状況にもよりますが、新設部材に存在する黒皮(ミルスケール)に対しては効果を発揮しません。
実績はどういったところにありますか?
  • 橋梁の塗り替え、プラント、立体駐車場、遊園地の観覧車等、公共工事・民間工事ともに幅広い採用実績がございます。

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COZY PACK【超低臭型 室内用水性塗料】

この塗料の特徴は何ですか?
  • 一般の水性塗料よりも超低臭な水性塗料です。
  • 最近では水性塗料でも臭いのを気にされる方も多いため、超低臭な水性塗料を開発しました。

なぜ臭気が少ないのですか?
  • 塗料を製造する過程で脱臭を行い、超低臭化を実現いたしました。
どのようなところに使うのですか?
  • 内装塗装において、臭いに気を遣う箇所にご使用いただけます。
  • 24時間稼働していて休業できない施設や店舗などに対しては臭いを気にする必要がないので一部閉鎖という形で塗装を行うことができます。
  • また、オフィスの塗り替え等についても、臭いを気にする必要がないので、夜間や休日に行う必要がなく、平日に稼働しながら塗装することも可能です。
鉄部への適用は可能ですか?
  • 現在は適用不可です。鉄部の場合は、従来のノボクリーンシステムを適用するしかありませんが、臭気があるため居ながら改修を行うには不完全と言わざるを得ません。
  • それでも、塗り替え工事における面積比で最も大きい内壁ボード面が居ながら改修可能になることは、工事進行の上で大きなメリットになると考えています。
  • なお、ノボクリーンシステムとの併用であればCOZY PACK同様、ゼロVOCは達成できます。
シーラー処理はどうすればよいのでしょう?
  • 吸い込み面へ塗装する場合は、COZY PACKを40%希釈し、シーラー代わりに塗装します。
  • 汚れ面などの場合はマイティーシミ止めシーラーを塗装することになりますが、この場合、シーラー工程は臭気対策を行う必要が生じるので注意が必要です。
DIY向けの販売もされているのですか?
  • 現在は石油缶と4kg缶のみの販売ですが、今後はDIY向けにポリ容器に入れた少量タイプ(例:1kg)の販売も検討しております。

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アクアマリンタックレス【皮脂軟化対策 水性塗料】

皮脂軟化とは何ですか?
  • 手に触れることの多いドアの取手回りや階段の手摺りなどにおいて、人の皮脂が付着することで塗膜が柔らかくなる現象です。
  • その状態が続くと、粘着感が出て汚れが付きやすくなり、最終的には塗膜の剥がれにつながります。
なぜ皮脂に強いのですか?
  • リベット構造(樹脂同士の強固な結合)により緻密な塗膜を形成しておりますので、皮脂の侵入を防げるからです。
外部にも塗装できますか?
  • 外部にも塗装は出来ますが、アクリル樹脂のため耐候性の点を考慮して、内部(あるいは半外部)での使用を推奨させて頂いております。
塗膜硬度はいくらですか?
  • 初期硬度は鉛筆硬度試験でHです。
  • 皮脂軟化試験後の高度もFであり、強溶剤2液ウレタン樹脂塗料と同程度の塗膜硬度を有しております。

エコクールシリーズ【遮熱塗料】

他社製品との違いはなんでしょうか?
  • 弊社の比較実験結果では、温度低減効果が他社比で優位であるというデータが得られています。
  • 環境条件にもよりますが、温度低減効果の例としては、通信用コンテナボックスの屋根面へ塗装したことで夏の正午の表面温度が17度下がったという結果が得られております。また、室内の温度低減効果については、折板屋根の平屋の工場において約2℃下がったという結果も得られております。
遮熱塗料は黒色の耐候性が良くないと聞きましたが、どうなのですか?
  • 一般的に黒系の色はカーボンブラックを使う必要がありますが、遮熱性が低いためエコクールシリーズでは他の顔料を混合して黒色を表現しています。
  • 従前の遮熱塗料では耐候性の異なる顔料を使用していたため、特定の顔料だけが退色することによる変色傾向がみられましたが、現在はより耐候性の良い顔料に変更しているため退色しにくくなっています。
クリヤーの遮熱塗料はありますか?
  • 弊社の遮熱塗料は赤外や近赤外領域の光を特に反射する着色顔料により遮熱性能を出しており、エナメルになります。
何をもって遮熱というのか、何か性能の規定があれば教えてください
  • 建築物の屋根等に用いる自然乾燥形エナメル塗料「反射型の遮熱塗料」についてはJIS K 5675(屋根用高日射反射率塗料)により規格化されています。遮熱性能については、塗膜の明度により近赤外波長域の日射反射率が規定されています。
  • 反射機能以外の遮熱性能に関する規定はありませんが、2017年11月に制定されたJIS K 5603(塗膜の熱性能-熱流計測法による日射吸収率の求め方)で遮熱性能を横並びに評価できることから、日本塗料工業会では2018年10月より屋根用遮熱塗料の遮熱性能の自主管理基準を制定、運用開始をしており、遮熱性能の業界基準と共通表示を行う予定となっています。

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パウダーフロンSELA【二層分離形ふっ素樹脂粉体塗料】

ボンディングメタリックとはなんでしょうか?
  • ボンデッドアルミと呼ばれることもあり、塗料に使用されている樹脂(クリヤーベース)とアルミ顔料を接着=Bondingさせたものです。
  • 樹脂とアルミ顔料を混合させただけのドライブレンドと比較して塗装作業性に優れており、均一な仕上がりが得られます。
ポリエステル粉体からパウダーフロンSELAに切替たいがコンタミ性はどうか?
  • 既存品を送付頂ければDNTで確認致しますので、お問い合わせください。

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スーパーブライトNo.2000,アクリタンMY-51【高輝度金属調塗料】

一般的なメタリック塗料との違いはなんですか?
  • 弊社の金属調塗料の開発コンセプトは、『塗装でめっき調の輝きを』としております。
  • アルミ顔料の粒子感を目視で捉えにくくするために、アルミ顔料の種類や厚さを均一にし、塗装後のアルミ顔料の向きを揃えることで、光を正反射させ、金属感=高輝度外観を生み出しています。
金属調塗料のカラーバリエーションを教えて下さい
  • アクリタンMY-51は、メタリックベースに着色可能です。
  • スーパーブライトNo.2000は、ベース層への着色が不可ですがカラークリヤーでの対応は可能です。
海外供給は可能ですか?
  • 中国、タイ、メキシコでアクリタンMY-51は可能です。
金属やカーボン、PPなどの樹脂へは塗装できますか?
  • 金属やカーボンに対しては、各素材への付着性のよいプライマーを工程上へ追加していただければ、塗装可能です。
  • PPは樹脂の中でも柔らかく自動車のバンパー等で使用されますが、お客様ごとにスペックも異なるため、PP用プライマーとの組み合わせでの検討が必要です。
金属調塗料の水性塗料タイプはありませんか?
  • 現在、開発中です。各性能の評価検討中であり、将来的には可能性はありますが、もう少し時間がかかると思われます。

スーパーブライトNo.2000、アクリタンMY-51の詳細はこちら

Vトップ車両用イノーバNクリーン【工作機械・建設機械・車両向け低汚染タイプ塗料】

一般的な防汚塗料との違いを教えてほしい
一般的に市場で流通している防汚塗料は塗膜表層に親水層を形成し、雨水等によって汚染物質を洗い流す塗膜設計となっております。しかし、親水層は経年劣化等により消耗・摩耗するため、長期にわたる防汚機能が持続出来ません。
当製品はこうした課題解決のために、従来の親水性防汚塗料とは異なる2点の機能性を塗膜に付与しております。

  1. 塗膜の架橋密度(樹脂の化学的結合)を向上させ、汚染物質の塗膜への「こびり付き」を抑制します。
  2. 無機成分(セラミック成分)を加えた有機無機複合塗膜を形成し、汚染物質そのものを弾くようにしております。

この2点の特徴は、塗膜の有る限り防汚機能を発揮するため、長期間の防汚機能を持続する事ができます。

Vトップ車両用イノーバNクリーンの耐候性はどの程度でしょうか?
サンシャインウエザオメーターによる促進耐候性試験および沖縄曝露試験(2夏)の結果は下記の通りです(自社試験)。

  • 1,000時間後:光沢保持率 約98%(一般ウレタン系塗料 約91%)
  • 2,000時間後:光沢保持率 約97%(一般ウレタン系塗料 約90%)
  • 沖縄曝露2夏*:光沢保持率 約95%(一般ウレタン系塗料 約84%)

紫外線が強い沖縄県での曝露試験を2年間実施した結果、一般ウレタン系塗料と比較して、光沢保持率は10%近い差がでており、優れて耐候性を示しております。

Vトップ車両用イノーバNクリーンにはセラミック成分が配合されるとのことですが、一般的なウレタン系塗料と比較して美観は劣るのでしょうか?
  • 配合しているセラミック成分の大きさは20ナノメートルと極微小です。目視で認識出来る大きさではないため、美観を損なうことはございません。
  • また、塗料自体が高外観性能を有しているため、むしろ一般的なウレタン系塗料よりも美観に優れます。
塗装するに際し、特殊な塗装方法もしくは塗装機が必要ですか?
  • 基本設計となる樹脂は一般的なウレタン系塗料ですので、基本的に従来ご使用頂いております塗装機にて、塗装可能と思われます。改めて確認のご要望がございましたら、ご連絡くださいませ。

くもりガラススプレー (サンデーペイント製品)

スプレー塗装後に剥がせますか?
くもりガラススプレーはくもり止めのスプレーですか?
  • くもり止めではなく、透明なガラスなどに塗装することですりガラスにする製品です。

くもりガラススプレーの詳細はこちら

水性さびホールド (サンデーペイント製品)

さびホールドがどの様な塗料なのか教えてほしい
  • ”赤さび”に対して塗装し、さびの一番安定している状態である”黒さび”への転換を促進する塗料です。
  • 面倒なさび取り作業が不要で、さびの上から直接塗装できます。
さびホールドはシルバーのみでしょうか?
  • 現在はシルバーのほか、黒色も発売しております。
さびホールドの耐久性はどの程度でしょうか?
  • 塗装条件にもよりますが、一般的な水性エマルジョン塗料と同等程度(3~5年)です。
さびホールド上塗りが必要でしょうか?
  • サビ転換に加えて塗膜を形成しますので、必要ございません。

水性さびホールドの詳細はこちら

すべらない塗料 (サンデーペイント製品)

すべらない塗料を塗装することで、すべらなくなる理由を教えて下さい
  • 塗料自体に珪砂が入っており、表面がザラザラしています。そのザラザラ部分が摩擦を生み、すべらないようになります。

すべらない塗料の詳細はこちら


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