ケレン作業の”工数・再発錆”など3つの課題を解決する具体策
塗り替え塗装を行う前には適切な素地調整、いわゆるケレン作業などが不可欠です。その際、1種ケレンで用いられるブラスト法以外に、多くのケースで動力工具を用いたケレン作業が必要となります。それに伴って主に下記のような3つの課題が生じます。
ケレン作業に伴う3つの課題
費用・コストがかかる | 粉塵・騒音、物理的な作業困難 | 塗り替え後にさびが再発生する |
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削る作業であるケレン作業には手間がかかり、場合によっては工期が長期化してしまいます。 また、近年の建設業の人手不足を背景に、工事職人の労務費も上昇し続けています。 |
動力工具を用いると粉塵や騒音が発生し、近隣環境への配慮が必要です。 また、高所や狭隘部など物理的な作業困難や、火気厳禁の場所など環境的な作業困難なケースもあります。 |
ケレン作業でさびを完全に除去することは難しいものです。 さびが残存した箇所からは、再びさびが発生しやすくなります。 |
これら3つの課題を解決する方法とは
素地調整作業を軽減し、残存さびへの対処が可能な『サビシャット』
従来の「削るケレン」から「塗るケレン」へと素地調整作業を進化させた解決策です。サビシャットがさびの拡大要因となる水分や腐食性イオンを取り込み、固定化することで、さびの進行を食い止めます。
費用・コストがかかる を解決 | 粉塵・騒音、物理的な作業困難 を解決 | 塗り替え後にさびが再発生する を解決 |
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サビシャットのメカニズム
では、なぜサビシャットはこのようなことができるのか。
2015年度のNETIS推奨技術※にも選定され、国からも認められたメカニズムを簡単にご紹介します。
※NETIS(New Technology Information System):新技術情報提供システム
国土交通省が運営する、公共工事等において新技術の活用を促進するためのデータベースシステム。
NETISに認証された技術のうち、特に有用な技術は一層の活用促進の観点から「推奨技術」に選定されます。
サビシャットの効果実証実験
実際にサビシャットを使う場合と従来のケレンを行った場合とで、どのような差がでるのか、実証実験した内容をご紹介します。
- さび鋼板を下記の条件(1)~(3)で作成し、塩水噴霧試験2,500時間の防錆性試験を行った。
- サビシャットを塗布した試験板において、物理的な素地調整をした試験板と同等の防錆性が確認できる。
条件(1) | 条件(2) | 条件(3) | |
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素地調整 | 2種ケレン(ISO-St3) | 清掃ケレン + サビシャット塗付 | 清掃ケレン |
下塗り | 弱溶剤形変性エポキシ樹脂塗料(膜厚50μm) | ||
試験結果 | |||
一般部:発錆なし | 一般部:発錆なし | 一般部:著しい発錆 | |
カット部:膨れなし | カット部:膨れなし | カット部:著しい膨れ |
サビシャットの概要資料や技術説明資料
サビシャットについてさらに詳しい内容を知りたい方は、下記の資料をダウンロードいただけます。
サビシャット概要資料 | サビシャット技術資料 | DNTコーティング技報 |
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素地調整を行う際の課題、行った後の課題に対し、サビシャットによる解決をご説明します。 | サビシャットが従来の物理的素地調整の代替となる理由を、試験結果を含めて技術的に解説します。 | 社会貢献につながる新技術や市場ニーズに即した新技術や商品を紹介する技術情報誌『DNTコーティング技報』に掲載されたサビシャットにまつわる資料を抜粋。 |