素地調整、ケレン作業の3つの課題を解決する具体策

ケレン作業の”工数・再発錆”など3つの課題を解決する具体策

塗り替え塗装を行う前には適切な素地調整、いわゆるケレン作業などが不可欠です。その際、1種ケレンで用いられるブラスト法以外に、多くのケースで動力工具を用いたケレン作業が必要となります。それに伴って主に下記のような3つの課題が生じます。
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ケレン作業に伴う3つの課題

費用・コストがかかる 粉塵・騒音、物理的な作業困難 塗り替え後にさびが再発生する
削る作業であるケレン作業には手間がかかり、場合によっては工期が長期化してしまいます。
また、近年の建設業の人手不足を背景に、工事職人の労務費も上昇し続けています。
動力工具を用いると粉塵や騒音が発生し、近隣環境への配慮が必要です。
また、高所や狭隘部など物理的な作業困難や、火気厳禁の場所など環境的な作業困難なケースもあります。
ケレン作業でさびを完全に除去することは難しいものです。
さびが残存した箇所からは、再びさびが発生しやすくなります。
費用・コストの課題を詳しく見る
  • さびの深度に応じてケレン工数が増加
  • 工期の長期化によるコストアップ
  • 職人不足に起因する労務費単価の上昇
  • ケレン作業を行うための足場架設費用が発生
環境・物理的課題を詳しく見る
  • 粉塵飛散や騒音問題による工事停滞リスク
  • ボルト継手部、溶接部、支承部、桁端部等の凹凸の激しい形状部分
  • 化学プラント等の火気厳禁の場所
  • 作業を行うための足場架設費用が発生
再発錆課題を詳しく見る
  • 入念にケレンを行っても、素地の内部まで進行したさびを完全に除去することは困難
  • さびは水分や腐食性イオン等を含有する性質があり、さびが拡大したりさびが再び発生する要因となる

これら3つの課題を解決する方法とは

素地調整作業を軽減し、残存さびへの対処が可能な『サビシャット』

従来の「削るケレン」から「塗るケレン」へと素地調整作業を進化させた解決策です。サビシャットがさびの拡大要因となる水分や腐食性イオンを取り込み、固定化することで、さびの進行を食い止めます。

費用・コストがかかる を解決 粉塵・騒音、物理的な作業困難 を解決 塗り替え後にさびが再発生する を解決
  • サビシャットは、従来「削る」工程であった素地調整工程の一部を「塗る」作業に代替するものです。2種ケレンを、3種or4種ケレン+サビシャットで代替することで工期短縮に貢献します。
  • 工期が短くなると施工費用が減少する他、塗り替えの場合も設備の早期再稼働に繋がります。
  • 再発錆のリスクも低減できるため、建造物のライフサイクルコストの削減にも貢献します。
  • 動力工具を用いた大掛かりなケレン作業が不要あるいは軽減できるため、粉塵や騒音を軽減し、塗装作業者への健康・安全配慮や、周辺への環境配慮が可能です
  • 作業が難しい場所でも比較的容易に施工が可能であり、十分な素地調整が行なえます。
  • 化学工場や病院、学校など火花や騒音禁止のエリアでも十分な素地調整が可能になります。
  • サビシャットがさび層に含浸し、水分を除去・さび脆弱部を強化することで、残存さびからの再発錆を抑制します。
  • 塗り替え後に再びさびるリスクを低減できるため、建造物のメンテナンスサイクルを長期化し、ライフサイクルコストの削減に貢献します
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サビシャットのメカニズム

では、なぜサビシャットはこのようなことができるのか。
2015年度のNETIS推奨技術にも選定され、国からも認められたメカニズムを簡単にご紹介します。

NETIS(New Technology Information System):新技術情報提供システム
国土交通省が運営する、公共工事等において新技術の活用を促進するためのデータベースシステム。
NETISに認証された技術のうち、特に有用な技術は一層の活用促進の観点から「推奨技術」に選定されます。

サビシャットの効果実証実験

実際にサビシャットを使う場合と従来のケレンを行った場合とで、どのような差がでるのか、実証実験した内容をご紹介します。

  • さび鋼板を下記の条件(1)~(3)で作成し、塩水噴霧試験2,500時間の防錆性試験を行った。
  • サビシャットを塗布した試験板において、物理的な素地調整をした試験板と同等の防錆性が確認できる。
条件(1) 条件(2) 条件(3)
素地調整 2種ケレン(ISO-St3) 清掃ケレン + サビシャット塗付 清掃ケレン
下塗り 弱溶剤形変性エポキシ樹脂塗料(膜厚50μm)
試験結果
一般部:発錆なし 一般部:発錆なし 一般部:著しい発錆
カット部:膨れなし カット部:膨れなし カット部:著しい膨れ

サビシャットの概要資料や技術説明資料

サビシャットについてさらに詳しい内容を知りたい方は、下記の資料をダウンロードいただけます。

サビシャット概要資料 サビシャット技術資料 DNTコーティング技報
素地調整を行う際の課題、行った後の課題に対し、サビシャットによる解決をご説明します。 サビシャットが従来の物理的素地調整の代替となる理由を、試験結果を含めて技術的に解説します。 社会貢献につながる新技術や市場ニーズに即した新技術や商品を紹介する技術情報誌『DNTコーティング技報』に掲載されたサビシャットにまつわる資料を抜粋。